小学校受験対策本25冊のポイントをまとめてみた 〜絵本を最大限活用する〜

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【はじめに】

小学校受験は非常に個別性が強く、子どもの性格や生活環境も十人十色ですし、男女差や志望校の違いなども一般化しづらい分野となっている理由かと思います。小学校が重視するポイントや考査内容も年々変わってきている点も、「〇〇しておけば大丈夫」といった対策を立てにくい部分でもあります。

それでも、小学校受験の対策を目的に出版された書籍の中で繰り返し取り上げられているポイントは、個別の学校対策や子どもや家庭の違いによらず、根本的かつ普遍的に重要な部分と言えます。

他方で、共通したポイントが取り上げられている場合でも、それに対するアプローチやアイディアは対策本によりバラバラです。それが各書籍の付加価値となっているのですが、受験対策を実践する立場からすると、時間が限られている中で、断片的な情報ではなく、より体系立てられた情報が欲しいところでもあります。

このような趣旨から「小学校受験対策本25冊をまとめてみた」というシリーズにて、先人の知恵をお借りしつつ、受験対策のみならず心得ておくべき生活習慣などといったトピックについて可能な範囲で体系化を試みたいと考えております。

今回は多くの本で取り上げられている「絵本の読み聞かせ」について書いていきます。

絵本の読み聞かせが大切な理由

「絵本は心と頭の栄養」です!

と言われることがありますが、全くその通りだと思います。

絵本の読み聞かせは、子どもの感性・感情を豊かにし、見る・聞く・話す全ての言語能力を育てます

幼児教室では、ペーパー学習・行動観察・面接など個別の対策が行われますが、家庭での読書はその全てに通ずるものです。加えて、表面的な能力ではなく、どのようなシチュエーションでも通用するような「地頭の良さ」「コミュニケーション能力」が育まれます。

その意味で、絵本の読み聞かせは小学校受験対策の中心に据え、忙しい毎日のスケジュールの中にも組み入れていくべきです。

以下では、具体的にどのようなメリットがあるか、どのように実践するのが効果的かについて記載致します。

人生・生活を豊かにする絵本

「疑似体験」を通じて心が豊かになる

子どもには様々な経験をさせたいと願っていても、忙しい日々の生活の中でそれを叶えてあげることは容易ではないでしょう。絵本ではそのような体験を擬似的に行うことができます。想像力を働かせ、本の世界に入り込み、登場人物の気持ちになって日常・非日常の物事を疑似体験するということが可能です。

そのような疑似体験は子どもの好奇心を刺激するとともに、子どもの世界観を一気に広げることになります。子どもの頃に絵本を読んでもらった経験が職業選択を踏めた、その後の人生に大きな影響を与えたり、大人になってからも印象に残っている絵本として記憶に残っているということも少なくないかと思います。

絵本の中で喜怒哀楽を感じたり、登場人物の心の変化を知ることで今まで知らなかった感情や視点を知ることができることに加えて、他人の気持ちに気づくことにもなります。

安心感や幸福感を与えてくれる絵本

まず絵本の世界に入り込む時間は、幼児教室通いや家庭学習で多忙を極める子どもにとって気が休める「心のシェルター」になり得る時間です。上手く解けなかったペーパー問題や幼児教室で失敗したことなどは忘れて、絵本に向き合うことで安心感が生まれます。また、忙しい日中の時間とは対照的に落ち着いた読み聞かせの時間を作ることで、生活にメリハリが生まれてきます。

それ以上に、絵本の読み聞かせの時間は親子の貴重なコミュニケーションの時間です。絵本を読む声、肌のぬくもりは、家庭学習でギスギスしがちな親子関係を取り戻してくれます。親からの愛情を再確認することで、子どもの自己肯定感も高まります。

絶好の「学びの機会」としての絵本

語彙力が上がり、表現力・コミュニケーション力が向上する

絵本読み聞かせの効果として、まず挙げられるのは語彙力の向上という点です。

幼児期に語彙を身につける機会は、両親を含む周りとのコミュニケーションもありますが、そこで使用される語彙は限られたものになります。他方で、絵本の読み聞かせは、多様かつ日常・非日常での場面での語彙が含まれるので、子どもの語彙獲得に役立ちます。新しい絵本を読めば、子どもによって初めての出会いとなる単語が含まれるでしょう。

語彙力が向上することは、物事を言葉としてラベリングできることで理解力が向上するだけでなく、感情を表現する言葉を見つけられることでコミュニケーション力の向上に繋がります

集中力が身につく

絵本の読み聞かせをしている間は、他の作業を止めて絵本に集中する必要があります。そのような習慣を身につけることで、目の前の物事に集中できるようになります。

小学校受験で出題される「お話の記憶」で求められているのは、そのような集中力です。お話の内容を理解できるかどうかというよりは、落ち着きをもってお話を聞けるだけの集中力があるかどうかという点です。そのような集中力は習慣的に絵本の読み聞かせをしているかどうかによって大きな差がつきます。

絵本読み聞かせの実践上の工夫

実践上の工夫1 〜何を読むか〜

図書館で見つけた本を読む

1,000円以上もする絵本を本屋さんで買ってあげても家で全く読まなかったという経験はないでしょうか。子どもの興味はその時々で移り変わるもの。表紙に惹かれておねだりしたものの、中身は想像と違ったということもあるかもしれません。

図書館では、10冊まとめて、しかも無料で借りられるという点で、上記のような「ハマらない」リスクが抑えられます。色々なジャンルの本に出会えて、自由に試し読みできるのも図書館の魅力です。習慣として読み聞かせをするにあたっては、量を確保するという観点でも図書館の利用はおすすめです。

基本的には子どもが興味を持った本を借りるというのが良いかと思いますが、それではジャンルが偏ってしまうもの。子どもと大人が4冊ずつ選ぶといったルールを作って、本を選んでいけば読んで欲しい本を自然に組み入れることができるでしょう。 

行事・季節に関する本を読む

ひなまつりや節分など、季節の行事の前に関連する絵本を読んで、その内容や意味を知っておきましょう。

各イベントの前後に取り入れるのが、最も効率的です。実際の経験と知識が繋がり、より楽しく行事に取り組めるかと思います。図鑑等を用いて学ぶのも大切ですが、絵本でも学ぶことでより多角的に季節の学習を進めることができます。

昔話を読む

昔話は時代を超えて親しまれている通り、いつの時代にも普遍的な価値、大切にしたい道徳、知恵が詰まっています。また、言葉としても覚えておきたい美しい言葉、表現がたくさん入っています。

加えて、学校によっては昔話の内容をペーパーの知識問題として出題する場合もあるので、そういった観点でも読み聞かせに取り入れておくのが良いでしょう。

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まずはDVDなどであらすじを理解した上で絵本に移るという流れもスムーズかもしれません。

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実践上の工夫2 〜どのように読むか〜

自分なりの世界を作る手助けをしてあげる

絵本を読むときには、何か特別な読み方をするよりは、ゆっくりゆったりと内容が伝わるような読み方を心掛けましょう。そうすることで、子どもは本の世界に入り込んで、自分なりの世界を作り出すことができます。

齋藤孝先生もそのような読み方を推奨しています。

読んでいる途中で「う〜ん」と何かを考え込んだら、答えを急かさずにゆっくり次のひと言を待つ。もう一度見たいページを探し始めたら、見つかるまでいっしょに探す。あくまで子どものペースで。存分に、絵本の世界で遊ばせてください。

『1日15分の読み聞かせが本当に頭のいい子を育てる』/齋藤 孝(著)
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一緒に発見を共有しながら読む

ただ読み進めるだけではなく、キーワードを子どもと一緒に見つけながら読むと記憶に残りやすくなります

昆虫ってお教室で習った通り、本当に足が6本なんだね!

といったような声掛けをしながら読んでいくのが良いでしょう。

また、絵本の感想も両親が話すことで、自然と子どもも思ったことを話せるようになるかと思います。是非、絵本を読み終わった時には、感じたこと、発見したことを共有する時間をとってください。

子どもの疑問については丁寧な説明を心掛ける

絵本を読んで疑問を持つということは、もっと知りたいという意思を持つということです。興味を持った物事に対しては、その好奇心を大切にしてあげましょう。絵本だけでは実感が湧かないこともあるでしょうから、図鑑などを用いて可能な限り丁寧な説明を心掛けましょう。また、実物を見せたり、実際に経験する機会をあげると、「体系的な学び」と「経験的な学び」の両面から、より立体的な学びとなります

疑問に応えてあげたり、実際の体験を通じて自分で確認した後は、是非また同じ本か同じジャンルの本を読んであげましょう。何度か繰り返し読むことで、一層理解が深まりますし、また別の疑問が生まれてくるかもしれません。

本を読んだ後にいくつか質問してみる

一方的に読み聞かせをしただけでは子どもがどこまで理解できて、どのような感想を持ったのか把握するのは難しいと思います。絵本を読んだ後に、クイズを出してあげたり、絵本の場面、或いは絵本全体を通してどのような「思い」を抱いたのか、是非聞いてあげましょう

そうした能動的な読み聞かせをすれば、子どもの理解度や疑問点を確認できますし、子どもの興味を把握できます。また、質問される前提で聞くことで、自然とお話の記憶対策になりますし、絵本の感想では自分の思ったことを伝える表現力が身につきます。

何度も繰り返し読む

特に気に入った本に関しては、何度も繰り返し読んであげたいところです。繰り返し読み聞かせをすることで、絵本で表現されている世界観への理解が深まるだけでなく、使われている語彙や表現の定着度もグッとアップします。

小学校受験の面接では、親子共に「お気に入りの本は何ですか?」と聞かれることも多いです。面接用にストーリーを作るのではなく、自然に受け応えできるようにお気に入りの絵本を見つけておきたいところです。小学校受験だけでなく、受験後の小学校生活でも役に立つはずです。

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