志望校が決まっていない方向けペーパー対策〜戦略的に後回しにすべき分野を知る Part 1〜

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ペーパー学習の優先順位

入試本番の出題内容は学校毎に大きく異なるので、年長の夏以降は学校別の対策が合格の鍵を握ります。しかしながら、それ以前は志望校も全く絞れておらず、一通り学習範囲を網羅するような学習をしている方がほとんどだと思います。

でも、網羅性を意識するあまり、出題頻度の低い、或いは全く出題されない単元の勉強に貴重な時間と労力を割いていませんでしょうか。

こぐま会の「ひとりでとっくん100」の01から順番にこなしているといった話を聞いたことがありますが、有効な時間の使い方という観点では得策ではありません。

使える時間は限られています。優先順位をつけて、効率よく学習を進めましょう。

志望校が明確に決まっている方は各校の傾向と対策に沿って学習計画を立てれば良いので単純です。他方で、学校説明会や今後の学習の進捗を踏まえて志望校をこれから決めようとしているご家庭は、まずは頻出の単元に絞って得意分野を増やしていくことが合格への近道と言えます。

今回は、主要校の出題傾向を分析し、後回しにすべき単元をご紹介します。出題頻度の低い単元に時間と気力を浪費していてはもったいないですから、単元毎の問題集のうち、どれから学習してよいかと悩んでいる方にとって少しでも参考になれば幸いです。

最も出題頻度の低い単元 8選

結論から申し上げます。

分類方法にもよるところではありますが、小学校受験のペーパーの単元は50超存在します。その中で、主要校の中で出題頻度が最も低い以下の頻出単元は以下の通りです。この8単元は後回しにするか、戦略的に切り捨ててしまって良いと考えます。

【抽出根拠】

・理英会出版『学校別おすすめばっちりくんドリル対応表』(https://onl.bz/V1Khp7u)を基に「出題頻度が高い」単元と「過去5年間に出題有」となっている単元をそれぞれ独自に点数化。

・主要18校(青山学院初等部・学習院初等科・暁星小学校・慶應義塾横浜初等部・白百合学園小学校・精華小学校・成蹊小学校・成城学園初等学校・聖心女子学院初等科・洗足学園小学校・田園調布雙葉小学校・東京農業大学稲花小学校・桐朋小学校・東洋英和女学館小学部・雙葉小学校・立教小学校・立教女学院小学校・早稲田実業学校初等部)のデータを集計(※ペーパーの出題がない慶應義塾幼稚舎を除く)。

・上記の点数化に基づきランキング化。ランキング下位の単元、及び上記18校の中で、過去5年間の出題実績が20%未満の単元を抽出。

欠所補完歯車・滑車・転がり方ものの名前使う絵・
使わない絵
置き換えクイズ・
なぞなぞ
隠れた数・
数の合成
理科的常識
自然科学
青山
学習院
暁星出題有出題有
慶應横浜出題有
白百合
精華
成蹊
成城学園
聖心女子出題有出題有出題有
洗足学園出題有頻出
田調雙葉出題有出題有
農大稲花出題有
桐朋出題有
東洋英和出題有
雙葉出題有出題有
立教
立教女
早実出題有

欠所補完

絵や図の中で欠けている部分を補って、見本通りの絵や図を完成させる問題です。直近5年間、主要校では出題がありません。

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歯車・滑車・転がり方

歯車や滑車について、動く向きなど答えさせる問題です。推理・思考という単元で、お教室でも学ぶことがあるかと思いますが、実際は出題頻度は極めて低い(過去5年間で暁星小学校での出題のみ)です。難易度も高いので後回ししましょう。

ものの名前

家の中にあるものなどの名称を答える問題です。直接名前を聞かれるよりは、「しりとり」といった形式で頻出ですので、その練習に時間を割きましょう。

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使う絵・使わない絵

上記「欠所補完」と似た問題で、絵の中で一部分を構成する絵を選ぶ問題です。

置き換え

「置き換え」は、指定された物を記号などに置き換えて考える問題です。

例えば、「うさぎ=○、さる=△、ぞう=□」などと設問で指定があり、各動物の下に記号を描くといったものです。

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クイズ・なぞなぞ

話の聞き取りに近いもので、発話された内容に沿ったものを選ぶ問題です。

隠れた数・数の合成

足し算や引き算の導入となる単元ですが、こちら単体での出題頻度は低くなっています。

理科的常識(自然・科学)

「ものの浮き沈み」「風向き」「影のでき方」「鏡映像」等に関する問題です。

優先すべき最頻出8単元

上記の問題を劣後対応とすることで、優先的に取り組むべき頻出単元に時間を割けるようになります。特に、重要な頻出単元は以下の記事にてまとめております。

取り組みのコツ

ペーパー学習の進め方、取り組み上の工夫は以下の記事にてご紹介しております。

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